「保育士の年収が低い」と聞いたことがある人も多いでしょう。
気持ち良く働くためには、年収はこだわりたいところ。
今回は、保育士の年収について最新の情報をご紹介します。
保育士を目指している人、年収が気になる人は参考にしてみてくださいね。

 

保育士の給料の仕組みとは

保育士の給料の仕組みについて知りましょう。
保育士の給料は、補助金や保育料などから支払われています。
保育園の収入源は補助金が中心。
保育士の給料だけでなく園そのものの運営にも使われ、余裕がある保育園はほとんどありません。
そのため、保育士の給料が上がりにくいといわれています。
とはいえ、最近では保育士の処遇改善も話題にあがるようになりました。
少しずつ給与の改善が行われ、今後も期待できそうです。

 

2023年最新の保育士の年収はいくら？

保育士の年収は、2023年最新の情報では平均382万円（令和3年度）です。
国家資格を必要とする職業ながら、平均年収の低さが度々話題に。
ほかの国家資格を必要とする職業と比較すると、決して十分な金額とはいえないでしょう。
ただし、待遇を改善するために手厚い福利厚生を用意している保育園も増えています。
働きやすい環境や風通しの良い人間関係など、年収だけでは測れません。

 

年収を上げたいときに保育士ができることとは

頑張って働いているからこそ、できれば高い年収を目指したいもの。
保育士が年収を上げたいときにできることをご紹介します。

 

公立保育士を目指す

公立保育士とは、地方公務員として活躍する保育士です。公立保育園に所属することができます。
私立保育園と比較すると、年収に大きな差は感じられないかもしれません。
ですが、公立保育士が主任保育士になると年収がアップ。約160万円以上の年収アップが期待できます。
保育士として長く働きたい、という人にぴったりといえるでしょう。
ただし、主任保育士は基本的に配属は1人です。21年の平均勤続年数が求められるため簡単ではありません。

 

処遇改善加算Ⅰを活用する

保育士の待遇改善を目的として、処遇改善加算Ⅰという制度があります。
処遇改善加算Ⅰはすべての職員が対象であり、3つの要素で構成されています。
3つの要素は以下の通りです。

・基礎分

同じ保育園で働く職員の平均経験年数に応じて給料が加算されます。
加算率は2〜12％の間で設定され、平均経験年数が長くなるほど給料が上がるところが特長です。

・賃金改善要件分

基準となる年度の賃金水準に改善を行った保育園に対して加算されます。
勤続年数が11年未満の場合一律で5％、11年以上の場合一律で6％加算されるところが特長です。
賃金改善計画と実績報告が求められます。

・キャリアパス要件分

賃金改善要件分に含まれ、保育士のキャリアアップを目指します。
要件には細かな条件があり、勤務条件の設定や研修機会の確保、職員への通知などが代表的です。
条件を満たしていない保育園は、賃金改善要件分の加算額から2％減額されます。

 

処遇改善加算Ⅱを活用する

保育士がキャリアアップを目指すことで、処遇改善加算Ⅱを活用することができます。
中堅の役職を置くことで誰もが役職を目指せるように。
役職に就くと月額5,000円または40,000円が給料に加算されます。
処遇改善加算Ⅱを活用するためには、勤続年数と定められたキャリアアップ研修を修了することが必要です。
キャリアアップ研修の項目は以下の通りです。

・乳児保育

・幼児教育

・障害児保育

・食育・アレルギー

・保健衛生・安全対策

・保護者支援・子育て支援

・保育実践

・マネジメント

月額5,000円の加算を受けるためには、おおむね3年以上の保育経験が必要です。
さらに、キャリアアップ研修のいずれかを修了し、職務分野別リーダーを務めていることが求められます。
月額40,000円の加算を受けるためには、おおむね7年以上の保育経験が必要です。
さらに、職務分野別リーダーを経験し、定められた役職に就いていることが求められます。
役職によって細かな要件があるため、目指すときにはしっかりと確認しておきましょう。

 

待遇にこだわって転職する

いま働いている保育園で年収アップが期待できない場合には、転職することも方法の一つです。
認可保育園と認可外保育園、公立保育園でも年収に差が生まれます。
年収だけでなく、自分が求める働き方や保育園の規模、園内の雰囲気など条件を細かく絞って保育園を探しましょう。
保育園はどこも保育士不足であるため、転職先が見つけやすい環境といえます。
きっと自分にぴったり合う保育園が見つかるはずです。

 

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