保育に携わる者として、新たな情報を取り入れ続けることが大切です。
2018年の保育所保育指針の改定により、乳児保育に関する内容が追加されました。
保育所保育指針は、保育士が行うはたらきかけのために欠かせないもの。
今回は、改定によって追加された三つの視点について解説します。乳児保育を行う保育士は参考にしてみてくださいね。
新たに明記された「三つの視点」とは
保育所保育指針が2018年に改定され、養護と教育を一体とした保育の展開が今までよりも一層大切になりました。
さらに、0歳の時期から小学校入学以降の姿を視野に入れた保育が求められるようになったのです。
これまで、五領域を意識した保育が行われてきました。
三つの視点は、五領域とも密接なつながりがあります。それぞれを詳しくチェックしてみましょう。
健やかに伸び伸びと育つ
一つ目は、身体的な発達に関する視点です。健康的な心身を育てるだけでなく、自ら健康・安全な生活を作り出す力の基盤を養います。
生理的欲求は、人間の原点となる欲求です。生理的欲求が満たされ、心身も満たされている姿といえるでしょう。
心と体はつながっているのです。
例は以下の通りです。
・排泄によってオムツを替える:心地よさを感じ、体も清潔になる
・発達に合わせた活動を行う:十分に体を動かして発達を促す
・体の部位を呼びかけながらふれあう:大人とのコミュニケーションを通して自分の体に関心を持つ
・楽しい食事の時間をつくる:体に必要な栄養を摂りながら、食べ物に興味を持つ
身近な人と気持ちが通じ合う
二つ目は、社会的な発達に関する視点です。自分を受け入れてもらうことで、伝える・人と関わる力の基盤を養います。
生きていくうえで、他者との関わりは避けられません。信頼関係を構築する力は、これからの長い人生で必要不可欠といえるでしょう。
自身の欲求を伝え、身近な大人に受け入れてもらうことは自己肯定感の育みにもつながります。
例は以下の通りです。
・信頼できる保育士と過ごす:関わりを通して自分を受け入れてもらう心地よさを知る
・子どもの気持ちを代弁する:身振り手振りだけでなく、言葉で伝える方法を身につける
・一対一で関わる:欲求を十分に受け止めてもらい、自分の存在を大切に思う
身近なものと関わり感性が育つ
三つ目は、精神的な発達に関する視点です。乳児は、さまざまな感触によって興味関心や表現する力を養います。
とくに、触る・口に入れるという行為は探索活動の第一歩といえるでしょう。
探索活動は、危険についての感覚も身につける行為です。
安全面や衛生面に配慮した環境を整え、好奇心を満たすことのできる活動を行うことが求められます。
例は以下の通りです。
・壁面やモビールを飾る:じっくりと見つめ、目に入った情報に興味を持つ
・手作りおもちゃを取り入れる:身近な素材に触れて感触を楽しむ
・怪我や事故を防ぐ安全な環境をつくる:興味関心を尊重し、思いのまま体を動かす
・音や曲に合わせて体を動かす:自由な表現を受け止めてもらい、やりとりを楽しむ
混同しやすい!三つの柱、五領域、十の姿をチェック
保育では、三つの視点以外にも大切にするべき子どもの姿があります。それぞれについて知り、三つの視点との混同を防ぎましょう。
三つの柱
三つの柱は、これからご紹介する五領域や十の姿の基礎になるものです。
また、保育園だけでなく小中学校までが連携して培う生きる力と考えられています。
・知識及び技能の基礎
・思考力、判断力、表現力等の基礎
・学びに向かう力、人間性等
五領域
五領域は、先にご紹介した三つの柱を育てるための具体的な分野です。それぞれ分けられた活動は、三つの柱へとつながっています。
また、五領域は偏りなく、バランスを考えて活動に取り入れることが大切です。
月案も五領域に分けて作成するため、馴染み深い考え方ともいえるでしょう。
この五領域は、どのような種類の福祉施設に通っていても、同じ水準の保育・教育の機会を得ることを目的としています。
・健康
・人間関係
・環境
・言葉
・表現
十の姿
十の姿は、五領域を育んだことによる姿の具体的な例です。幼児期の終わりまでに育ってほしい姿であり、小学校教育との連携でも共有されます。
・健康な心と身体
・自立心
・協同性
・道徳性・規範意識の芽生え
・社会生活との関わり
・思考力の芽生え
・自然との関わり・生命尊重
・数量・図形、文字などへの関心・感覚
・言葉による伝えあい
・豊かな感性と表現
三つの視点は五領域につながり、三つの柱と十の姿につながるといえるでしょう。
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