授乳中のしこりはなに?しこり=ガンと考えてしまうママに知ってほしいこと

母乳による授乳をしていると、ときにしこりを見つけることがあるでしょう。
女性がなりやすい有名な病気の一つに乳がんが挙げられます。
乳がんはしこりを代表的な症状とするため、「乳がんなのでは?」と不安になってしまうママもいるはずです。

ですが、授乳中に見られるしこりはすべてが乳がんというわけではありません。
今回は、授乳中のしこりについてご紹介します。

 

授乳中のしこりは乳腺炎かも

乳房には、乳腺と呼ばれる部位が約10〜15個程度ついています。
乳腺が乳房のなかに張り巡らされることで、作り出した母乳を乳管へと運びます。
赤ちゃんが母乳を吸ってくれると、乳管に母乳が溜まることはありません。

ですが、赤ちゃんがあまり飲んでくれないときや飲む量よりも作る量のほうが多かったときには、乳管に母乳が溜まってしまうのです。
母乳が乳管に詰まった状態になると、乳瘤(にゅうりゅう)ができてしまいます。
この乳瘤が、授乳中に見られることの多いしこりです。

乳瘤の場合、赤ちゃんが母乳を飲んだりさく乳で絞り出したりすることで、すぐにしこりは解消します。
しこりを放置してしまうと、乳腺炎の原因に。
乳腺炎は乳房の痛みや発熱、倦怠感などを引き起こす病気です。
乳腺炎が悪化すると、膿を切開で取り除く処置を行うこともあります。

しこり以外にも気になる症状があるときやしこりが続くときには、母乳外来や乳腺クリニックなどに相談しましょう。

 

乳汁うっ滞性乳腺炎

乳汁うっ滞性乳腺炎は、乳管が十分に開いていないときや授乳の間隔が空きすぎてしまうときなど、母乳が乳管に溜まってしまうことで起きる病気です。
乳管が炎症を起こすことで、しこりや痛み、乳房の痛みや微熱などを引き起こします。

治療は、乳管に母乳が溜まらないようにすることが中心です。
乳房マッサージや搾乳、こまめな授乳などによって次第に落ち着きます。
適度に冷やすことも効果的です。

 

化膿性乳腺炎

化膿性乳腺炎は、乳汁うっ滞性乳腺炎が起きている乳房に細菌が感染することで起きる病気です。
乳汁うっ滞性乳腺炎よりもしこりが硬く、熱も高熱となることが代表的とされています。
乳房がズキズキと痛むママも多いです。

治療は、抗生物質の服用が中心です。
膿が溜まっているときには、針や切開によって膿を取り除きます。
ママは大変かもしれませんが、化膿性乳腺炎のときには授乳を続けることが大切です。

 

しこりで有名な乳がんの症状とは

授乳中にしこりが見られると、多くは乳腺炎と考えられています。
ですが、乳がんの症状にもしこりがあるため、不安に思うママも多いはずです。

乳がんの症状は以下の通りです。

・しこり:腫瘤と呼ばれ、硬い。痛みはない
・乳頭からの分泌液:一つの乳管から血液の分泌が見られる。授乳初期の出血とは異なる
・皮膚が赤い:炎症性乳がんと呼ばれ、むくみがある。
・乳頭のただれ:パジェット病と呼ばれるがんの一種

乳がんのしこりは、一般的に硬いと考えられています。
境界がはっきりとしないところが特徴です。

乳腺炎のしこりは、しこりに加えて周囲に張る感じがあると考えられています。
しこりを押すと痛みを感じるところが特徴です。

なお、がんの診断には一般的に針生検を用いますが、授乳中に行うと難治性乳汁漏を合併する可能性があります。

 

授乳中のしこり=乳がんではない

授乳中は乳腺炎になりやすく、必ずしも乳がんを原因にしこりができるわけではありません。
とはいえ、しこりは乳がんの代表的な症状です。
しこりが気になるときには、乳腺クリニックや乳腺科を受診しましょう。

授乳中であることを伝えると、超音波検査と触診が実施されることがほとんどです。
超音波検査はエコーと呼ばれるもの。
放射線被曝の心配がないため、授乳中でも安心して受けることができます。

乳がん検診として有名なマンモグラフィは、放射線被ばくを避けられないものです。
被ばく量は微量ではありますが、授乳中は用いらない病院が多いとされています。
超音波検査で問題ないと診断されたときには、それ以上の心配は必要ないといえるでしょう。

 

授乳中のしこりを防ぐ方法をご紹介

たとえ乳腺炎だとしても、痛みや張り、発熱などでママはつらい思いをしてしまいます。
授乳中のしこりを防ぐ方法は以下の通りです。

・さまざまな角度から授乳する:乳腺が詰まらないよう、両方の乳房を完全に空にする
・こまめに授乳する:赤ちゃんが飲みたがるときには、欲しがるだけ授乳する
・授乳前に乳房を温める:母乳の分泌を促す
・母乳外来や母乳育児相談室などでマッサージを教えてもらう:自己流はほかのトラブルを引き起こす原因になる

 

まとめ

授乳中のしこりについてご紹介しました。

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