保育士は年度ごとにさまざまな年齢の子どもたちと過ごします。
今年度から初めて3歳児クラスを担当する、という保育士もいるでしょう。
子どもたちの成長は著しく、日々の保育生活のなかでできることがどんどん増えていきます。
3歳児の特長をしっかりと掴んで、充実した保育を行いましょう。
今回は、3歳児クラスの保育のねらいや特長をご紹介します。
3歳児クラスで保育をしたことがない保育士さんや
今年度から3歳児クラスを担当する保育士さんは、参考にしてみてくださいね。

 

3歳児の特長とは

3歳児の大きな特長として、第一次反抗期が挙げられます。
これは、2歳児でイヤイヤ期を経て自我がよりはっきりとしたから。
「自分でやりたい」という気持ちがより一層強くなるのです。
家庭ではもちろんのこと、保育園でも保育士の真似をしたり手伝いをしたりする姿が見られるでしょう。
子どもたちの意欲を尊重する環境づくりが大切です。3歳児の特長をより詳しくご紹介します。

 

身体の動き

3歳児になると、身体の基本的な動作が一通り身につきます。
遊びのなかであらゆる動きを習得し、これまでよりも運動遊びがダイナミックになるはずです。
さらに、予想する力も身につきます。遊具の動きや規則性に気づき、イメージや想像をふくらませるでしょう。
より具体的な身体の動きの特長は以下の通りです。

・これまでの動きに加え、押す、引っ張る、ぶらさがる、またぐなどの動きが上手になる

・大型の遊具で全身を動かして遊ぶ

・遊具を積んだり並べたりする

・身近な大人の真似を通してごっこ遊びを楽しむ

 

生活

3歳児では、2歳児で経験したイヤイヤ期により、「自分でできる・やってみたい」という意識が強くなります。
手先の器用さが育まれることで、身のまわりの細かなことも少しずつ身につきます。
子どもたちのなかにはイヤイヤ期の渦中にあることも。2歳児クラスから引き続き主体性を育む援助が求められます。
より具体的な生活の特長は以下の通りです。

・食具の使い方を身につけ、箸に興味を持つ

・排泄の一連の動作が身につく

・衣服の着脱に加え、たたむことに興味を持つ

・遊具をあるべき場所に片付ける

 

言葉

3歳児は話し言葉の基礎が構築される時期です。
語彙が急激に増え、理解できる言葉の数もグッと増えます。
日常生活では、言葉を使ったコミュニケーションが中心になるでしょう。
言葉が理解できる・伝わる喜びを通して、人との関わりをたくさん経験します。
より具体的な言葉の特長は以下の通りです。

・日常の挨拶を言葉で発する

・相手の目を見て会話をする

・擬音語や擬態語で表す

・質問が盛んになる

 

3歳児クラスで保育をするときに意識したいねらいとは

3歳児クラスに限らず、保育では年齢に合ったねらいを定めて保育が行われます。
3歳児クラスで保育をするときに意識したいねらいをチェックしてみましょう。

 

身のまわりの自立を促す

3歳児クラスは幼児クラス（年少）のスタートでもあります。
これまで以上にお兄さん・お姉さんになった実感を得られるよう、
身のまわりのことにどんどん挑戦できる環境を作りましょう。
登園・降園時の身支度や給食の配膳など、これまで大人が援助していたことも自分でやってみたくなるように。
画用紙を運ぶ、シールを配るなど、ささいなお手伝いにも積極的な姿が見られるはずです。
保育士のお手伝いをお願いするときには、お手伝い当番を設けることもおすすめです。
お手伝いをする子どもが偏らないよう、公平を徹底しましょう。

 

自信を育む

自信が育まれると、自己肯定感の向上にもつながります。
子どもたちの「できた」という達成感に寄り添い、大いに褒めましょう。
ただし、周りの友だちと比較することは絶対にNG。
過去の子ども自身の姿から成長を見つけることで、自己を大切にする心や喜び、誇りが育まれます。
「すごい」「上手だね」といった王道の褒め言葉も素敵ですが、心のこもった言葉で褒めましょう。

 

友だちとの関わりを楽しむ

3歳児になると、少しずつ友だちへの興味を持つようになります。保育園は規模の小さな社会。
保育園の環境を活かして、友だちとの関わりをたっぷりと持ちましょう。
言葉の理解力が向上することで、簡単なルールのある遊びを楽しめるようになるのもこの時期です。
だるまさんがころんだや鬼ごっこなど、単純なルールのある遊びを取り入れることをおすすめします。
もちろん、常にみんなで仲良くできるわけではありません。ときにトラブルや喧嘩となってしまうことも。
まだまだ子どもたちだけで解決するには難しく、保育士の仲立ちを必要とします。

 

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3歳児の保育のねらいについてご紹介しました。
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